レッスンをしていると、「何にも指示がないから、ここは強く(弱く)で弾いていい?」と聞かれることがよくあります。この質問には「どう弾いてみたい?」という質問返しをいつもします。私に答えを教えてもらえると思った生徒さんは、“イジワル”と言わんばかりの表情で、しばらく考え込んでしまいます。
でも、この自分で考えるという行為が、ピアノを弾く上でとっても大切だと感じています。自分で考えたようにピアノで弾いてみて、“何だかおかしいな”と感じたら、また違う方法を考えてみる。そしてまた試す。そうやって自分の音を聞きながら、いろいろ試して自分が納得のいく演奏ができた時、いつの間にか説得力のある立派な演奏になります。
考えずに、「ここは弱くね」と言われて弱く弾いた音と、何度も試して自分が納得して出した弱い音には、不思議と大きな差が表れます。ぴぷらのレッスンでは、そしてそれぞれの生徒さんらしい演奏ができるようになるために、この考えることとたくさんのアイデアを試すことを必ずやります。
もし、練習に行き詰ってしまったら、一度ピアノから離れて、楽譜とにらめっこしながら、あなたなりの考えをまとめてみてはいかがでしょうか?きっとすぐにでもピアノに向かって自分の考えを表現したくなると思いますよ。
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